ポートフォリオの検討(1)/セクター別保有割合【公開】

ポートフォリオの検討(1)/セクター別保有割合【公開】

 社会人になって15年、資産運用を曲がりなりにも行ってきましたが、効率的な運用には程遠い状況だと思っています。よりパフォーマンスを得るためにポートフォリオの見直しを進めていきたいと考えています。

 今回は第1弾として、現在の運用状況を整理しようと思います。

※個人的な意見を書いていますが、投資は自己判断でお願いします。


ブログ主について

 社会人15年目、日系の製造メーカーに勤務しています(給与はそこそこ)。結婚1年目で共働きですが、妻は妊娠中でゆくゆくは産休に入ります。東京在住で賃貸住まい、家の購入は考えておらず、主に株の運用で資産を築くことを夢みています。

 株式投資は少額資金で日本株からスタートし、東南アジアの新興国株、米国株と遷移して来ました。今は米国株中心に運用を行っています。投資歴はそこそこ長いですが、少額しか投資していなかった期間が長く、ここ10年の上昇相場を十分に生かすことが出来ませんでした。その反省から昨年からは株式で運用する資金を増やしているのですが、市場の暴落の影響も大きくなるので、ポートフォリオについて勉強して、安定的にパフォーマンスを得られるよう資産運用を見直して行きたいと考えています。


現在のセクター別保有割合

 以下が現在のセクター別保有割合です。(※投資可能な現金”CASH”も記載)
GAFAMは別格な存在なのでITセクターとは別セクターとして記載しています。

 初めてセクター別にパイチャートにしてみたのですが、思いの外、安定志向ですね(笑)。

特徴:

  • 株式80%、現金20%と株式の保有割合が高い
  • 保有株では、通信、消費財、製薬を合わせた割合が50%と保守的な銘柄への投資が多い
  • 高成長セクターのITとGAFAMを含む保有割合は株式投資の17%と多くない

検討のポイント:

  • 株式での保有率が高いので暴落時に備えて、他の資産を入れるべきか?
  • 20%の現金が何のリターンも生んでいないので、何とかならないか?
  • 保有している株の見直しによるパフォーマンスの向上

長期投資のポートフォリオについて

伝統的には株式60%、債券40%

 ネットを調べると、株と逆相関の関係にある債券を組み入れると良いと出てきます。伝統的には株式60%、債券40%の割合で投資するのが安定的にリターンを得られるとされているようです。

 ただし近年は、各国政府の金融緩和政策によって債券の利回りが低下しており、十分なリターンが得られないという指摘もあるようです。

参考:
株式60%/債券40%のポートフォリオは健在で順調
・JPモルガンAM、かつての王道パターン「株式60%債券40%ポートフォリオ」のリターンは下落傾向!

全天候型ポートフォリオ

 経済状況の浮き沈みがある中で、安定的に運用するポートフォリオとしてレイ・ダリオ(Bridgewater Associatesの創業者)が提唱したポートフォリオ

  • 株式 30%
  • 長期国債 40%
  • 中期国債 15%
  • 金 7.5%
  • コモディティ 7.5%

 インフレやデフレ、経済成長率の上昇、鈍化などどの経済状況でも良いパフォーマンスが得られるように考えられたポートフォリオ、とのことです。資産の継続的な成長と、市場のクラッシュ時の下落率を小さくすることを念頭に、ボラティリティ(変動率)を最小にするため、中長期の国債が55%と多め、株式は30%と少なめの割合となっています。

参考:
Ray Dalio All Weather Portfolio Review, ETF’s, & Leverage
全天候型ポートフォリオ考案者がコロナショックを踏まえ奨めたい事


ポートフォリオのバックテスト結果

 参考記事の中でポートフォリオのバックテストの結果がグラフで表示されていたのですが、Portfolio Visualizer.comというサイトで作ったグラフでした。自分でも簡単にポートフォリオのバックテストができたので、上記の戦略についてバックテストをしてみました。

60/40、全天候型、VTI(バンガード・トータルストックマーケット)100%の3つのポートフォリオを比較してみました。

Source: PortfolioVisualizer.com

※全天候型ポートフォリオにはコモディティが含まれていますが、ここでは金15%としてポートフォリオを組んでいます。

2008-2021の長期パフォーマンス:

Source: PortfolioVisualizer.com

2016-2021の中期パフォーマンス:

Source: PortfolioVisualizer.com

 切り取る期間によりますが、株高の2021年時点では全力株式(VTI 100%)がパフォーマンスが一番高いですね。全天候型と比べると2倍のパフォーマンスの開きがあります。ただし全力株式の場合、リーマンショック時に -48%、コロナ時に-20%と落ち込みが大きくなっている一方で全天候型ではそれぞれ、-17%、-6%と落ち込みが軽減されていることがわかります。またリーマンショック後の5年は全天候型が一番パフォーマンスが良くなっています。全天候型は危機に強いことが分かります。

 ちょっと論理が飛躍しますが、株価が高くなるにつれて資金をよりディフェンシブな債券や株に移していき、市場の大きな落ち込みの際にはそのディフェンシブな資金を経済敏感株に移すことで、市場のボラティリティを軽減できそうです。言うは易しで、そんなにうまく立ち回れたら苦労しないですね(笑)。

 パフォーマンスは株式が一番高いので、暴落時に沢山株を買うことがより大きなリターンを得る最善の方法だと思いますが、株式がいつ暴落するかはわかりません。暴落まで手元資金を現金のまま持ち続けるのも機会損失になるので、そうもしたくないところです。株高の時は株価とは逆相関と言われる債券を待機資金で保有していき、暴落時にその資金で株式を買い向かう戦略が良さそうです。


まとめ

 今回はポートフォリオの検討第1回ということで、現在の資産保有状況を確認しました。資産の80%を株式で持っている状況ですが、より効率的に運用したくポートフォリオの改善を進めていきたいと考えています。また長期投資のためのフォートフォリオ戦略について幾つか調べ、パフォーマンスを検証してみました。次回は、逆相関と言われている株価と債券の関係性について確認し、上記で記載したような戦略の有効性を確認して行きたいと思います。

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